カルシウムとマグネシウムの摂取バランスが悪いと身体に悪影響を及ぼす!?

私が子供の頃は、骨を丈夫にするために牛乳を飲め、飲め!小魚を食べろ、食べろ!と言われていたものです。
だから、とにかくカルシウムさえ摂っていれば、骨は丈夫になるのだと思い込んでいました。

でも実は、マグネシウムとカルシウムの摂取バランスが悪いと、どんなにカルシウムだけ摂っても骨が強くなるどころか、逆効果なのです。

スポンサーリンク

理想的なバランス

カルシウム2~3に対して、マグネシウム1のバランスが推奨されています。

でもそれは、一般的な食事で「カルシウムは摂りやすいけどマグネシウムは摂りにくい」ことから、譲歩したバランスだと思われます。
できればカルシウム1に対してマグネシウム1を摂れると理想的です。

マグネシウムの効果・効能

マグネシウムについての詳細は、下記の記事をご覧ください。
カルシウムとの摂取バランスの話ではありませんが、マグネシウムの大切さが分かっていただけると思います。
マグネシウムは汗や尿と一緒に排出されやすいので、普段激しい運動をしたり飲酒を多くするなど、心当たりのある方には特に読んでいただきたいと思います。

カルシウムとマグネシウムは拮抗関係

カルシウムとマグネシウムは、1~2:1のバランスで摂ることによって相乗効果を高めますが、バランスが崩れるとお互いの足を引っ張り合うことになります。

一例として、
骨を強化したいという気持ちから、マグネシウムが足りているわけでもないのにカルシウムばかり摂ると、骨に蓄えられていたマグネシウムが溶け出し、それにつられてカルシウムも溶け出してしまうのです。
カルシウムをたくさん摂ったはずなのに、骨が余計に脆くなるという結果に・・・

また、カルシウムは血管を収縮させる作用がありますが、普段はマグネシウムの作用によって血管が広げられ、バランスが取られています。
ところがカルシウムだけを多く摂るとマグネシウムの血管拡張作用が追い付かず、高血圧、心筋梗塞、心臓疾患、脳梗塞などの一因になり得ます。

乳製品の消費が多いアメリカや北欧はカルシウム3~4:マグネシウム1ほどですが、カルシウムのバランス数値が高い国ほど、虚血性心疾患での死亡率が高いという結果が出ています。

カルシウムとマグネシウムは運命共同体です。

まとめ

どんな栄養素でも、過剰摂取や偏りは良くありません。
今さらな話ですが、基本的に好き嫌いはあまりせず、バランスの良い食事をするのが好ましいです。

でもこの「カルシウムとマグネシウム」のバランスについては、特に気を付けていただきたいですね。

ポイント
・マグネシウムが足りないとカルシウムを吸収しにくい
・カルシウムの過剰摂取はマグネシウム不足を招く
・マグネシウムが足りていないのにカルシウムばかり摂ると逆に骨が脆くなりやすい
・カルシウムは血管を収縮させ、マグネシウムは血管を拡張させる