「オーガニック化粧品」に、どんなイメージをお持ちですか?
私は「自然派」「肌に優しい」「危ない成分が使われていない」「敏感肌でも使いやすい」というイメージを持っていました。
確かにそれで正解の部分もありますが、実は「オーガニック化粧品ならだれでも安心して使える」というわけでもありません。
多くの人にとっては、添加物が使われまくっている化粧品よりオーガニック化粧品の方がお肌に優しいだろうとは思いますが必ずしもそう言い切れるわけでもなく、この記事ではあえて、デメリットや欠点にスポットを当ててみたいと思います。
目次
オーガニックとは?
オーガニック=有機です。
農薬や化学肥料などを使わず育てられた、農林水産物、または加工方法のことです。
日本で国が定める有機JAS規格は、以下の四種類です。
栽培方法、製造方法、使っても良い肥料、使っても良い食品添加物が関係しています。
- 有機農産物
- 有機畜産物
- 有機飼料
- 有機加工品
ただ日本では、化粧品に関しての基準は定められておらず、オーガニック表記については事業者の判断に委ねられています。
「オーガニック化粧品」と「無添加化粧品」の違い
両方とも、いかにもお肌に良さそうな言葉ですよね。
オーガニック化粧品というのは上項目でも書いた通り、無農薬で化学肥料を使わず有機栽培された植物を原料に使っている化粧品です。
無添加化粧品というのは、「身体に悪い(悪そう)」と心配されている様々な成分のうち、何かひとつでも除外して作られた化粧品に使われる表記方法です。
ひとつでも除外してあれば、他の悪い(悪そう)な成分が含まれていても「無添加」と表記できるのであまり信用できる言葉ではなく、よくよく成分をチェックしないとなんとも言えません。
ただ、旧厚生省が定めた、「アレルギーを起こすかもしれない102種類の成分」(「旧表示指定成分」と呼びます)は配合されていないだろうと考えています。
なにしろ「オーガニック」の基準がメーカー頼りなのでなんともいえませんが、「旧表示指定成分を使わない」=「無添加」または「オーガニック」と勝手に決めているメーカーが多いように思いますので。
無添加化粧品についてもっと知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「無添加化粧品」は本当に安全?言葉のマジックには要注意!
旧表示指定成分についてもっと知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
化粧品の「表示指定成分」は要注意成分?全種類一覧表
- オーガニックは、有機栽培で育てられた植物が原料として使われている
- 無添加は、有機栽培の植物が原料なのかどうかは関係ない
違いをお分かりいただけましたでしょうか。
オーガニック化粧品のデメリット
まず、「オーガニックなら安心」と思いこんでしまうこと自体がデメリットにもなります。
日本のオーガニック表記は緩い
海外にはオーガニック認定をする団体があり、その審査は非常に厳しいものです。
ところが、日本にはそのような団体がないんですよね・・・
農林水産省の有機JASマークも、有機農産物の認定はしますが、水産物や化粧品の認定はしていません。
海外は、オーガニック成分の多さによってマークが違うことがあり、顧客が判断しやすいです。
でもメーカーの判断でオーガニック表記できる日本では、1滴混ぜただけで「オーガニック化粧品」を名乗ることもできてしまいます。
海外のオーガニック認定機関のマークがある商品も、マークによっては信頼できます。
化学物質が入ってないとは言い切れない
これはオーガニック化粧品以外でも言えることなので、「オーガニック化粧品の欠点」といえるかどうかわかりませんが・・・
少量の化学物質が含まれていることはあります。
化粧品を作るにあたって必要なものですから仕方ないのですが、その物質にアレルギーがある方にとっては、「せっかく肌に優しいと思ってこのオーガニックコスメを選んだのに・・・」と、なりかねません。
あまりにも少量ですと表示されていないことも多いですが、普段から「オーガニック」「無添加」などの言葉を信用しすぎないように心掛けてください。
オーガニック成分も無刺激とは言い切れない
お蕎麦を食べても平気な人とそうじゃない人、卵を食べても平気な人とそうじゃない人がいるように、アレルギーというのは人それぞれです。
これはオーガニック成分にも言えることで、植物エキスにアレルギー反応が出る人もいて、稀に重篤な症状を起こす場合もあります。
また、植物エキスには不純物が多いため、刺激を感じる人もいます。
敏感肌やアレルギー体質の方は、ご注意ください。
投薬治療、免疫力の低下、加齢によってもアレルギーの出方が変ってくるので、少しでも異変を感じたら使用の中止をお勧めします。
保存方法に気をつかう
オーガニックコスメだと謳っておきながら、バンバン添加物を混ぜてる化粧品は別として…
出来る限り自然の成分だけでと考えられている商品は、防腐剤が使われていなかったり、使われていたとしても少量、ということがあります。
これに関しては、防腐剤を嫌う消費者も一定数いるので、仕方のないことです。
でも、化粧品が腐ったり酸化してしまったら、余計にお肌に悪いですよね。
ですから、防腐剤を嫌って防腐剤無添加のオーガニック化粧品を選んだ場合は、お肌に防腐剤をつけなくても済む分、ナマモノを使っているのと同じようなものですから、保存に手間がかかるというデメリットが発生します。
・クリームなどは直接手で触らず、スパチュラなどを使う(スパチュラも毎回洗って清潔に)
・化粧水などのボトル口に直接手を触れない
・消費期限を守る
オーガニック化粧品選びのポイント
【オーガニック認定マークがついているもの】
ただし国によって基準が違うので、マークに頼って購入する場合は、ネットなどでそのマークの認定基準を調べてみた方が良いです
同じ国の同じ機関でも、含有量などによって色違いのマークが使われていることもありますので、お間違いのないように
【国産の場合】
国産の場合は、原料が有機栽培で作られているかどうかをチェックする
オーガニックであることに自信を持っているメーカーは、そこをアピールしていると思います
【キャッチコピーに惑わされない】
残念なことに、品質は良いのにキャッチコピーが下手な商品、品質は悪いのにキャッチコピーが優れている商品、けっこうあります^^;
大事なのは使われている成分であり、文章の上手い下手ではありません
言葉のマジックや落とし穴もたくさんあるので、ご注意ください
【できるだけ化学成分を避ける】
せっかくのオーガニック化粧品ですから、成分表を見て、なるべく化学成分の少ない商品を選びましょう
避けたい成分については、後日記事をアップする予定です
【口コミを利用する】
ネット上の口コミは全部が信じられるものではないし、人によって使用感も違うため、鵜呑みにすることはできません
でも「@コスメ」のようにたくさんの口コミが寄せられているサイトだと、年齢層も肌質も同じ人の意見を絞って読むことができるので、中には参考になるコメントもあります
【自分の肌に合うかが一番の決め手】
さきほどの「口コミ」に書いたことと矛盾してしまいますが、あまり周りの人の意見に惑わされすぎず、自分にはどんな成分が合うのか・合わないのかを普段から把握しておくことが、一番大切なことです
もし何かのアレルギーを持っていた場合、他の化粧品に変えてもまた同じ症状が出てしまうこともあります
まとめ
・「オーガニックコスメ」は、全部が自然の物質だけで作られているわけではない
・植物成分にアレルギーがあれば、オーガニックコスメに反応を示す場合がある
・日本にはオーガニック認定に厳しい認定機関がない
・国産だけにこだわらず、海外の認定マークを基準にするのもひとつの方法
・農林水産省の有機JAS規格は、化粧品には適用されない
とはいっても、化学物質の全てが人体に甚大な影響を及ぼすとも言い切れず、必要悪の部分もあります。
コメント
こんにちは。
ブログランキングからきました。
今色々な化粧品があり過ぎて
どれを使用したらいいかわからなくなる時が
あります。オーガニック化粧品にも誰にでも
合うわけではないことがわかりました。
@コスメの口コミ参考になります。
ありがとうございます。
ゆきぴさん、コメントありがとうございます(*´∀`*)
メーカーやパッケージなどだけで選ぶ人にはあまり関係ない話ですが、成分や効果で選ぶ人は、本当にどうしたらいいのかわからないですよねw
「オーガニック」にしても先日書いた「無添加」にしても、とても気になる素敵なキーワードですが、結局のところは「どんな成分が使われているのか」が決め手ですね。
@コスメは投稿数が多いだけに、「あ、私と同じ年代で同じ症状!」と思う人もけっこう見つけられるから、化粧品の口コミでは活用しています♪
こんばんは
オーガニックといっても、全部が自然の物質だけで作られているわけではないのですね。
とても勉強になりました。
応援ポチして帰ります。
るなっちさん、こんばんわ
絶対にオーガニック素材だけで作られているとは限りませんね。
信頼できる海外のマーク付きでも、「95%以上オーガニック」という認定だったりして、100%ではありません。
「60%以上オーガニック」というマークもあるので、これなんかは他の40%はなんだろう?と思いますw
他に含まれているものが必ずしも有害とは言いませんが、「天然素材以外の成分が入っているはずない」と思い込むのは、危険ですね。