化粧品のキャッチコピーによく見られる落とし穴

テレビCMも含め、世の中には化粧品の魅力的なキャッチコピーが溢れてますよね。
それに加えて綺麗な女優さんなんかが広告に使われていると、ますます興味を魅かれてしまいます。

でも化粧品の成分について日々調べるうち、「メーカーのキャッチコピーもあてにならないなぁ」と思うようになりました。
嘘をついてるとか、製品が粗悪だとか、そういう意味ではありません。
ただ私たち消費者は、キャッチコピーのイメージだけで購入してしまうことが多いんだろうな~と、つくづく感じるのです。
一番大事なのは、配合されている成分が何に効くのか、また、自分の肌と相性が良いかどうかなのに。

メイクアップ商品については、「毛穴が綺麗に隠れる」「色味が良い」「ヨレない」など、使った瞬間から分かる効果があります。
だからそれぞれが好みで使えばいいと思うのですが、今回は敏感肌やアレルギー肌の方が「刺激の少ない化粧品」を探している時に勘違いしてしまうかもしれない、魅力的なキャッチコピーや謳い文句を、いくつかご紹介します。

スポンサーリンク

「無添加化粧品」という言葉

お肌に優しそう!刺激少なさそう!!と、思いますよね。
でも無添加化粧品というのは、「お肌に優しい成分しか使っていません」という意味ではありません。

化粧品に使われる成分は現在5000種類以上ありますが、その中にはアレルゲンを持つものや刺激の強い成分、もっと言えば発がん性を危惧されている成分もたくさんあります。
その中でも特に嫌われ者の成分がいくつかあります。
よく見かけるのが、「合成香料」「合成着色料」「紫外線吸収剤」「鉱物油」「パラベン」「アルコール」「石油系界面活性剤」など。

そして、その中の一つでも配合しなかった場合・・・
例えば上記の中で、合成着色料だけは使っていなかったとしますよね。(他は使っている)
そうすれば「合成着色料無添加」と書くことができます。
ここまでは普通です。
でも、ただ単に「無添加」と書いただけだとしても、それは嘘にはなりません。

すると消費者は、でかでかと「無添加」とだけ書いてあれば、「お肌に優しい成分だけしか配合されていない!」と、勘違いするかもしれません。
嫌われ者のパラベンや界面活性剤が使われていたとしても、です。

「無添加」というのは「嫌われ者の成分は一切使っていないよ」という意味ではなく、「嫌われ者の成分のうち、いくつかを使わずに作ったよ」という意味だと思っていいです。
一切使わずに作ったものもあるかもしれませんが、稀でしょう。

ただ、添加物の全てが駄目というわけではありませんし、添加物のお陰で心地良く使える商品に仕上がっているという側面もあります。

無添加化粧品についてもっと知りたい方は、こちらの記事もご覧ください↓
「無添加化粧品」は本当に安全?言葉のマジックには要注意!

「オーガニック化粧品」という表示

こちらも無添加と同じようなイメージで、肌に優しい自然派!という印象だと思います。
でも全てが自然由来の成分とは限りませんし、場合によってはオーガニック(有機栽培で育てられた植物)のエキスが1滴入っているだけでも、オーガニック化粧品と名乗れます。

また、植物にアレルギーのある方にとっては、けっして肌に優しいとは言い切れません。

オーガニック化粧品についてもっと知りたい方は、こちらの記事もご覧ください↓
オーガニックコスメの欠点と注意点

「医薬部外品」という表示

医薬部外品と化粧品のメリット・デメリットを理解さている方は、この項目は飛ばしていただいて構いません。

理解できていない場合、なんとなく「医薬部外品」という言葉には信頼感を抱きませんか?
なにしろ「医薬」ですから(笑)

私は理解するまでの間、「安心・安全」「効果が高い」というイメージを持っていました。
「安心・安全」についていえば、医薬部外品は厚生労働省の認可を通じていますので、ある程度そう言えると思います。

でも「効果が高い」については、むしろ化粧品の方が効果が高い場合があります。

医薬部外品は厚生労働省の認可が必要なだけに、成分の種類も含有できる上限量にも規制があります。
絶大な効果のある新成分があったとしても、まだ認可が下りていないと、医薬部外品として販売することはできません。
また、上限量にも余裕を持たせてあるでしょうから、認可の要らない化粧品の方が、多く含まれているということもあるのです。

医薬部外品についてもっと知りたい方は、こちらの記事もご覧ください↓
化粧品と医薬部外品の違いを知って、賢いスキンケア商品選びを

「無香料」という表示

香りが嫌いという人はけっこういて、そういう人にとって「無香料」の表示に魅力を感じるでしょうが、「無香料」=「余計なものが使われていない」というわけではありません。
「無香料」にするために化学物質が使われることもあります。

原料になった物質が無香ではなかったりすると、その匂いを消すための成分が必要です。
その成分が、化学物質である可能性もあります。

また、化粧品に使われるアルコールは純アルコールと区別するために香料を使うことが法律で定められているため、アルコールを使った化粧品には必ず香料が使われています。

「赤ちゃんにも使える」という表示

いかにもお肌に優しそうですよね。

確かに、お肌に刺激がある成分が使われていることはあまり無いと思います。
アレルゲン成分もできるだけ使われていないからこそ、そのような表示ができるのでしょう。

ただ、アレルギーは人それぞれです。
「赤ちゃんにも使えるなら私にも・・・」と思って使い始めた友人も、その化粧品でアレルギーが出てしまいました。

普通肌の人が使う分には良いのかもしれませんが、アレルギー体質の方はご注意ください。
また、刺激が強い成分が使われていないというだけで、合成物質が使われていないとは限りません。

「天然成分配合」という表示

とても心地の良い言葉の響きです。

でもここまで読んできた方にはなんとなく想像がつくかもしれませんが・・・
天然成分をほんの1滴加えただけでも「天然成分配合」です。
その天然成分が、どれだけの効果をもたらしてくれるのかは分かりません。

安価で売られている「プラセンタ配合」「コラーゲン配合」なども同じ理屈で、とてもじゃないけど効果なんて出ないだろうと思われるほど少しの成分を混ぜただけでも、堂々と「○○配合」と謳えます。

その成分の効果が欲しくて購入するならば、信頼できるメーカーの商品が良いでしょう。
必ずしも有名・大手メーカーじゃなくてもいいと思います。
私は商品の広告を見て(ネット上のランディングページなど)、真摯な態度の見えるメーカーから買うことが多いです。
イメージや言葉だけでごまかさず、産地や配合量などを一生懸命伝えようとしているメーカーです。

スポンサーリンク

シェアする

フォローする