アミノ酸・たんぱく質・ペプチドの関係性とは?サプリメントなどの吸収効率に関する話

アミノ酸・たんぱく質・ペプチドという単語、健康食品やサプリメントなどを買おうとして調べていると、説明文によく出てきますよね。

健康成分も美容成分も、必ずしも全部が身体に吸収されるわけではありません。
ですから、同じ「100mg配合」の商品があったとしても、製法によってはどちらか片方は80mg吸収されるのに、もう片方は20mgしか吸収されないなんてことも・・・

アミノ酸・たんぱく質・ペプチドの関係性は、吸収率にも関わってきます。
たくさん吸収されるということは、それだけ効果も出やすくなります。
その関係性と違いを知り、より効果的な商品選びに役立ててください。

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アミノ酸とたんぱく質の相関関係

身体を構成する成分は多種類ありますが、たんぱく質が約20%を占めます。

そのたんぱく質を構成しているのが、アミノ酸です。
アミノ酸の種類は自然界に200とも500以上とも言われていますが、体内でたんぱく質を構成しているのは約20種類ほどになります。

たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸は、必須アミノ酸非必須アミノ酸の2種類があります。
9種類の必須アミノ酸は体内で作れませんので、食事など外部から摂取するしかありません。

アミノ酸とペプチドの相関関係

たんぱく質はアミノ酸が50~70個以上結合したもので、ペプチドはアミノ酸が2~50個ほど結合したものです。

また、ペプチドの中でもさらに大きさが細分化されています。

アミノ酸の結合数ペプチドの呼び方
2個ジペプチド
3個トリペプチド
4個テトラペプチド
2~10個オリゴペプチド
11個以上ポリペプチド

大きさの順番は、たんぱく質>ペプチド>アミノ酸

画像でイメージしていただけたらと思います。
分子はたんぱく質が一番大きく、アミノ酸が最小単位になります。

アミノ酸の吸収率が一番良いということ?

分子の一番小さいのがアミノ酸ですから、一番吸収しやすいように感じますよね。
吸収のしやすさだけならそうなのですが、実際は一度に複数個を吸収できてしまうペプチドの方が、「吸収効率」が良いとされています。

大きすぎても吸収されにくい、1個ずつだと時間がかかるということで、小さいけれど複数個同時に吸収できる「ジペプチド」や「トリペプチド」の吸収効率が大変優れたものになっています。

たんぱく質が消化・分解されるまでの流れ

    1. 胃の中でペプトンという、アミノ酸数十個の物質にに分解される
    2. 十二指腸でポリペプチドまで分解される
    3. 小腸でアミノ酸、ジペプチドやトリペプチドなど小さなペプチドまで分解されて、その後吸収される※1
    4. 肝臓や心臓を経由し、全体に行き渡る
    5. たんぱく質として、再び合成される

※1 基本的にはアミノ酸まで分解されたあとに吸収されるのですが、ジペプチドやトリペプチドなどの小さいペプチドは、一部がそのまま吸収されます

胃腸が弱っている場合は上手く分解できないことがあります。
分解ができないと分子が大きすぎて吸収もし辛くなり、せっかく摂取しても栄養として吸収することができず、そのまま排出されてしまうたんぱく質が多くなってしまいます。

まとめとポイント

ポイント・分子が大きい順に、たんぱく質>ペプチド>アミノ酸
・アミノ酸はたんぱく質やペプチドを構成する最小単位
・ペプチドにも種類が色々あり、分子の大きさが違う
・アミノ酸より吸収効率が良いのは、ジペプチドとトリペプチド

サプリメントやドリンク剤には、ジペプチドやトリペプチドで吸収効率を図った商品も多いです。
それだけが全てとは言いませんが、複数の商品でどれにしようか迷った時の目安にしていただければと思います。