更年期障害に効果的なローヤルゼリーのデセン酸、含有量の計算方法

ローヤルゼリー特有の成分として「デセン酸」があります。

女性の更年期障害の原因は「女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少」ですが、デセン酸はエストロゲンと似た働きをするため、更年期障害の症状を抑えたり、痛みや辛さを緩和してくれることに期待できます。

ローヤルゼリーはミネラルやビタミン、必須アミノ酸などが非常にバランス良く豊富に配合されている食品ですので、なにも更年期障害対策だけが全てではありません。
更年期障害の症状が出ていない男性や若い方が摂っても、健康や美容の面で嬉しい効果はたくさんあります。

でも今回は、ローヤルゼリーを「更年期障害対策」として摂取する方向けのお話をしたいと思います。
その場合は、デセン酸の含有量がモノを言います。

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デセン酸ってとのくらい含まれていればOK?

(社)全国ローヤルゼリー公正取引協議会が定めた含有量は以下の通りです。

・生ローヤルゼリー 1.4%以上

・乾燥ローヤルゼリー 3.5%以上

・調整ローヤルゼリー 0.18%以上

これだけ含まれていれば完璧か?というとそこは何ともいえません。
できるだけ多く摂った方が効きやすいのか、ある程度の量で打ち止めになってしまうのか、どこが上限で危険ゾーンなのか、ハッキリとは分かっていないからです。

でも、少なくとも正式な団体が指標にしている含有量ということですね。

基本的にはデセン酸の含有量が多いほど高品質とされ、価格も高くなります。
ただ季節によって変動もあるため、同じ製品でも通年同じ含有量を保てない場合もあります。

(社)全国ローヤルゼリー公正取引協議会とは?

業界唯一の団体として1979年に設立されたのが、(社)全国ローヤルゼリー公正取引協議会です。

一般社団法人 全国ローヤルゼリー公正取引協議会とは、ローヤルゼリーの取引に関し一般消費者の適正な商品選択を保護するとともに、商品取引の公正な競争秩序を確保することを目的に設立された業界における自主規制団体です。その規範となるのが「ローヤルゼリーの表示に関する公正競争規約」で、公正取引委員会の指導のもと、消費者の皆様が安心してローヤルゼリーをご利用いただくためのさまざまな支援活動を行っています。

出典:一般社団法人 全国ローヤルゼリー公正取引協議会

同協議会の会員であり、協議会の厳しい審査基準を満たしたローヤルゼリー製品には、このような品質を保証する公正マークが付いています。

ローヤルゼリー商品を扱う全ての会社が加入しているわけではないのですが、「この商品が気になるけど、聞いたことないメーカーだし・・・」などと不安な場合は、公正マークを商品選びの目安にしても良いかと思います。

デセン酸の含有量と含有率を割り出す計算方法

ここから先はローヤルゼリーの基礎知識がないと分かり辛い話になります。
ローヤルゼリーについてまだよく分かっていない方は、まず先に下の2つの記事をご覧ください。

・ローヤルゼリーとデセン酸の基礎知識、効果・効能

・ローヤルゼリーの成分表示は特殊です 成分量を把握して良い商品選びを

(デセン酸も)乾燥ローヤルゼリーや調整ローヤルゼリーであっても、生ローヤルゼリー基準に合わせると、各商品の比較をしやすいです。
ただ調整ローヤルゼリーの場合は副材料や添加物の量がハッキリわからないのでそこが明記されていない限り、基本的にはメーカーに問い合わせないと分からないと思います。

まずはデセン酸も生換算する

ローヤルゼリーの含有量を、乾燥タイプ・調整タイプなどの種類に関わらず、全て生タイプに換算して統一するという話は、前回の記事で書きました。
ローヤルゼリーの成分表示は特殊です 成分量を把握して良い商品選びを

消費者が商品選びの際に必要なデセン酸の情報は、最終的には「含有」ではなくて「含有」です。
「1日何mg摂取できるのか?」ということですね。
「含有率」は「含有量」を割り出すための大事な手掛かりというだけです。

デセン酸の含有量を知るにあたって、乾燥状態でパーセンテージ表示してある場合は、一度生換算しないと比較できません。

「1カプセルに30mgのデセン酸」と書いてあるなら、それが生だろうが粉末だろうが添加物が入ってようが、デセン酸が30mg入っていることには違いないのですから、問題ありません。
でも「デセン酸6%」だけだと、実際にどのくらいの分量が入っているのか分からないのです。

同じ量のデセン酸が含まれていても、1カプセルの重さによってパーセンテージに違いが出てきてしまいますので、全部生換算して比較します。
下の表は、「30mg配合」「6%配合」などと書かれていても、生からどの程度圧縮されてどのくらいの重さになった乾燥ローヤルゼリーなのかによって、こんなに違ってしまうんだよ、ということを分かってもらうために載せてみました。

ローヤルゼリーの重量デセン酸30mgだと乾燥時のデセン酸が6%だと
生で1500mg(生)2%×
1/3で500mg(乾燥)6%30mg
1/3.5で430mg(乾燥)6.9%25.8mg
1/4で375mg(乾燥)8%22.5%

乾燥状態によって重さが変わってしまうので、生換算しないと比べにくいということを、分かっていただけましたでしょうか。

デセン酸の含有量を計算する

【計算式】

ローヤルゼリー含有量(生換算)×デセン酸含有率(生換算)=デセン酸含有量(生換算)

生ローヤルゼリーの場合は換算もなにもなくそのままなので、計算方法が簡単です。
生ローヤルゼリー1000mgに対してデセン酸が1.5%含有と書いてあれば、その生ローヤルゼリーには15mgのデセン酸が含まれています。
1000mg×1.5%=15mg
単純計算ですね。

問題は乾燥ローヤルゼリーです。
デセン酸を生換算して、統一させてみましょう。

実際にこのような表記の商品があります。
「10-HDA」というのが、「デセン酸」のことです。

「1粒500mgですが、生ローヤルゼリー換算で1500mgに相当します。
1粒に6%のデセン酸が含まれている、乾燥ローヤルゼリーです」
ということが、この表示から分かります。

ロイヤルゼリー500mg(最低6%10-HDA
[新鮮なロイヤルゼリーの1500mgに相当する3:1の凍結乾燥濃縮物]
・1500mgの等量
・6% 10-HAD

この場合は3:1ですので、生ローヤルゼリー(1500mg)から水分を抜いて圧縮した結果、乾燥ローヤルゼリーとして33.3%(500mg)残ったというわけです。
ということは、デセン酸の含有率は乾燥状態で6%ですから、もし生だったとしたら6×33.3%=1.998%。
生換算すると、デセン酸が1.998%含まれていることになります。
生ローヤルゼリー換算は1500mgですから、その1.998%は29.97mgということです。
この乾燥ローヤルゼリーに含まれているデセン酸は、生換算で29.97mgというのが答えです。

最初の計算式に当てはめると、

ローヤルゼリー含有量(生換算)1500mg×デセン酸含有率(生換算)1.998%
デセン酸含有量(生換算)29.97mg

デセン酸の含有率を計算する

【計算式】

(1カプセルのデセン酸の量÷1カプセルの全容量)× 100

また、実際の表記を載せてみますね。

ローヤルゼリーパウダー1カプセル500mg(カプセル内はローヤルゼリー100%)
1カプセルで摂取できるデセン酸量:30mg .

早速、何パーセントの含有率なのか計算してみましょう。
カプセル内はローヤルゼリー100%とのことなので、計算は簡単です。

30÷500×100=6
この乾燥ローヤルゼリーの含有率は6%でした。

計算する時の注意点

「乾燥ローヤルゼリー500mg(生ローヤルゼリー換算1500mg)」などという言葉がよく出てきますが、それは1カプセルに対しての話なのかどうかを確認してください。
生換算の1500mgくらいでしたら多分1カプセルの話でしょうが、3000mgくらいになると、2カプセル以上の可能性も出てきます。

「1日2カプセル、生換算で3000mgを目安にしてね」というメーカーなら、そういう書き方もします。
そういう書き方のパターンは、ローヤルゼリーだけではなく、サプリメントではありがちです。

「1カプセルに3000mgも入ってる!」と勘違いしてしまうと計算による結果も違ってきてしまいますし、毎日3000mgずつ摂っているつもりで実は1500mgしか摂取できてなかったということも有り得ますので、ご注意ください。

それから、「80000mgも入ってます!」というような万単位の話は、だいたい「1袋に80000mg」です。

注意したい謳い文句

「生ローヤルゼリーですらデセン酸を1.4%も含んでいれば高品質と言われているのに、この乾燥ローヤルゼリーは3%ものデセン酸を含んでいるんですよ!」
「一般商品の約2倍も含まれています!」
という謳い文句。

これはおかしい言い方ですよね・・・

まず、「生ローヤルゼリーは乾燥ローヤルゼリーより高品質」という前提で書かれています。
実際にそれはそうなんですけれど。
でも文章全体から受ける印象は、「最高品質の生ローヤルゼリーよりさらに2倍のデセン酸が含まれててすごい!」という風に聞こえませんか?

ずっと記事中で書いてきた通り、生ローヤルゼリーは水分が60%~70%を占めるので、乾燥させて粉末にすると、重量が1/3ほどになってしまうのです。
どちらにもデセン酸が30mg含まれているとすれば、水を含んだままの1500mgに対する30mgのパーセンテージより、乾燥させて軽くなった500mgに対する30mgの方が、パーセンテージが高いに決まっています。
同じ土俵で比べてはいけません。

逆に言うと、生ローヤルゼリーで3%も含有されている方がびっくりです^^;

同じ含有量でも、生ローヤルゼリーより乾燥ローヤルゼリーの方が含有率は高くなって当たり前
と、思っていてください。

ですから、このように生状態と乾燥状態で比較して数字を多く見せるのはズルいです。
ローヤルゼリーは「言葉のマジック」というか「数字のマジック」を使いやすい商品です。
ぜひ「含有量」の計算方法を覚えて、確かな商品を選べるようになっていただきたいと思います。

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