厚生労働省の調査によると、日本人労働者の7割弱は疲労感に悩まされているそうです。
とはいっても、疲労は病気などと違って見過ごされてしまいがち。
そして疲労したまま元気のない毎日を過ごすことになり、休日は家でゴロゴロしたままで、実はけっこう時間を無駄にしていたり・・・
疲労感は生活習慣を改善することで取り除ける要素もありますが、サプリメントや健康ドリンクにも疲労回復効果を期待できる商品があります。
その中でも最近は、「イミダペプチド」という成分が大変注目されています。
今日は「イミダペプチド」をまだ知らない方に向けて、イミダペプチドとはいったいどういうものなのか、概要をお話したいと思います。
目次
イミダペプチドとは?
(人間を含む)動物が元々持ち合わせている、2種類のアミノ酸結合体です。
年齢と共に段々と減少していってしまいます。
イミダペプチドは猛スピードで長時間泳ぎ続ける回遊魚の尾びれ、数万キロの距離を休憩もせずに飛び続ける渡り鳥の胸筋など、筋肉を酷使する部分にたくさん含まれています。
「イミダゾールジペプチド」「イミダゾールペプチド」などとも呼ばれています。
イミダペプチドに期待される効果
- 抗疲労作用
- 疲労回復効果
- 抗酸化作用
- 睡眠障害改善効果
- 脳の活性化
疲労回復なら栄養ドリンクでいいのでは?
栄養ドリンクでの疲労回復は、少量のアルコールやカフェインによる高揚感や覚醒作用によるものがほとんどと言われ、疲労物質に直接働きかけているわけではありません。
イミダペプチドは疲れの原因となっている、自律神経を乱す活性酸素に働きかけ、特に疲れの溜まりやすい骨格筋や脳に効果的に作用します。
自律神経が正常になると安眠効果をもたらすので、それも疲労回復の一端を担います。
各メーカー側の推奨摂取量
1日あたり、200mg~400mgほど
(「エキス含有量」ではなくて、「イミダペプチド」そのものの量です)
イミダペプチドの効果を感じられない原因
個人差がありますので、全員にすぐ分かりやすい効果が出るかというと、それはイミダペプチドに限らずどんな成分でも難しい話です。
ただ、その中でも多いとされる「効果を感じられない原因」をいくつか挙げてみます。
思い当たる点はありますでしょうか?
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- そもそもそれほど疲れていない
- まだ若い
- 含有量の少ない商品を飲んでいる
- 飲み始めて2週間以内
- 用法を守らなかったり、毎日飲んでいない
イミダペプチド以外の成分でも、「これ効かないよ」という話は必ず出てきます。
でも原因のほとんどは、上記5点のいずれかに当てはまっているでしょう。
誰かの体験談というのは否定的なものも含め大変貴重で役に立ちますが、「効く」も「効かない」も鵜呑みにはせず、「効かない」という体験談を聞いた時は上記5点も確認してみた方が良いです。
私も以前、ある症状がサプリメントで改善したのでその話を友人たちにしたら、「それ、全然効かなかった」という人が数人・・・
でもよくよく話を聞いてみたらみんな2~3回飲んだだけでやめてしまい、「定期的に飲んでいるのに効かない」と言っている人は一人もいなかった、という経験があります。
それ以外にも、「サプリメントが効かない」理由として挙げられるものがいくつかあります。
詳しく知りたい方、興味のある方は、こちらの記事も併せてご覧ください↓
イミダペプチドと相乗効果のある成分
脳を酷使した時 | 糖質、蛋白質 |
身体を酷使した時 | アミノ酸 |
肌が疲れている時 | ビタミンC |
イミダペプチドを飲むタイミング
- 緊張状態が続いたあと、運動後など、疲れる状態の終了後
- 食後(イミダペプチドの吸収が良い)
抗疲労プロジェクトとイミダペプチドの関係
1991年に文部科学省と慢性疲労症候群研究班が発端となって、その後は大阪市・5大学・食品会社や製薬会社などの18大手メーカーが協力し合い、2003年に「疲労定量化及び抗疲労医薬・食品開発プロジェクト」を立ち上げました。
抗疲労トクホと抗疲労医薬品を開発することを目的とした、産官学連携プロジェクトです。
現在は科学的に検証した結果、以下の成分に抗疲労効果があるということが分かっています。
- イミダペプチド
- コエンザイムQ10
- オルニチン
- クエン酸
- リンゴポリフェノール
- クロセチン
イミダペプチドはその中でも、疲労回復に一番有効と認められています。