5月~6月が旬の「らっきょう」効果・効能がすごすぎる!

5月の半ばくらいから、一気にらっきょうが店頭に並ぶようになりました。
簡単に調理しても良し、甘酢漬けにしても良し。

生のらっきょう、買ってみようかな?どうしようかな?これって身体にいいの?なんて考えている人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、らっきょうに含まれる成分、効果・効能などについてまとめてみました

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らっきょうに含まれる注目すべき成分

アリシン(硫化アリル)

硫化アリルはたまねぎやニンニクなどにも含まれている、独特の辛みや香りを持つ成分です。
玉ねぎを切った時に目が痛くなるのも、硫化アリルによる刺激です。

硫化アリルにも種類がいくつかありますが、その中で一番代表的なのがアイリン
アイリンが体内に入ると加水分解され、アリシンに変化します。

加熱するとアリシンの産生に必要なアリイナーゼという酵素が壊れてしまうので、生で食べる方が効果が高いです。

硫化アリルの働きは多岐に渡り、身体に嬉しい効果がいっぱい♪
あとの項目で詳しく書きますが、ここでも簡単に挙げておきます。

  • 殺菌作用
  • 血液サラサラ効果
  • 発汗作用
  • 抗酸化作用
  • 疲労回復
  • 食欲増進

アリシンにはビタミンB1の吸収を良くする作用があるため、豚肉を使ったカレーライスの付け合せとして、らっきょうは最適ですね!
ビタミンB1が不足すると、食欲減退・疲労・だるさ・夏ばての原因になります。
上記の「疲労回復」「食欲増進」などは、ビタミンB1の吸収が良くなるからです。

ジアリルスルフィド(硫化アリル)

ジアリルスルフィドは有機イオウ化合物で、グリア芽細胞腫、前立腺ガンおよび大腸ガン細胞にアポトーシスを誘導することが報告されています。
アポトーシスとは、身体全体を良好な状態に保つため、必要に応じて積極的細胞死・機能的細胞死(細胞の自殺、自然死)させる身体プログラムのことです。

その他の効能として、以下のようなものがあります。

  • 消化液の分泌促進(食欲増進)
  • 身体の温め効果

長時間加熱すると消失してしまうという特性を持ちます。

フルクタン

フルクタンは、水溶性食物繊維の一種です。
植物に含まれるフルクタンは2種類あり、らっきょうに含まれるフルクタンは冷水に溶けやすいという特性を持ちます。
らっきょうの甘酢漬けなど、水分に長時間浸す場合はフルクタンが流れ出てしまうので、できれば漬け汁も有効活用したいところです。

らっきょうに含まれるフルクタンは「ラッキョウフルクタン」で、イヌリンではありません。(フルクタンを検索すると「イヌリン」がよく出てきますが)

効果には以下のようなものがあります。

  • 腸内でコレステロールを吸着し、そのまま排出
  • 上記の作用により、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞などの予防
  • インスリン分泌促進と血糖値の安定
  • 整腸作用

らっきょうの効果・効能

・整腸作用

らっきょうはその約1/5が食物繊維です。
食物繊維が多いことで有名なごぼうより、3.5倍以上も含まれています。
また、野菜からは摂取しづらい水溶性食物繊維が特に多いのです。
水溶性食物繊維は腸内で水分を吸収して排泄を促すので、腸内環境を整え、便秘の改善などに役立ちます。

・アンチエイジング、生活習慣病予防

硫化アリルの抗酸化作用で有害な活性酸素を取り除くため、アンチエイジングや生活習慣病の予防に期待が持てます。

・血流改善

硫化アリルには、血液の凝固や血栓を防ぐ効果があります。
血液サラサラ効果で、心疾患や動脈硬化のリスク軽減が期待できます。

・身体の温め効果、風邪の症状の緩和

酸化アリルには身体を温める効果があります。
また、殺菌作用や発汗促進効果もあるため、風邪の諸症状や身体の冷えに効果的です。

・がんの予防

ジアリルトリスルフィドがガン細胞の増殖を阻害して、がん細胞を死滅に追い込みます。

・疲労回復

硫化アリルにはビタミンB1の吸収効果を高める効果がありますが、ビタミンB1というのは疲労物質の分解をサポートする役目を持っています。
ですから、不足すると疲労が溜まってしまうのです。

・糖尿病の予防

フルクタンがインスリンの分泌を活性化し、血糖値を正常に保つ働きをします。
2型糖尿病女性のヒト試験において、空腹時血糖値とHbA1cの低下が認められています。

・コレステロールの上昇抑制

フルクタンが腸内でコレステロールを吸着して一緒に排出することで、コレステロール値の上昇を抑制します。
コレステロール値のコントロールができていると、動脈硬化、血栓が原因となる脳梗塞や心筋梗塞などの予防になります。

・食欲増進

酸化アリルには消化液の分泌を促進する働きがあります。
そのため食欲を増進させますが、ダイエット中は逆効果かもしれませんね・・・

まとめ

らっきょうに含まれる成分の中でも、特に大活躍なのが「アリシン」「ジアリルスルフィド」「フルクタン」です。

これらの恩恵は全部受けたいのですが、アリシンやジアリルスルフィドの硫化アリルは熱に弱くフルクタンは水に溶けだしてしまう。

となると、生でガリガリ食べるしかないの?と思ってしまいますが・・・

生でも薄切りにすると食べやすくなりますし、甘酢漬けなどにした場合は残った漬け汁を他の料理に使うこともできます。

また、得たい効果の目的別に摂取方法(調理方法)を変えるという手もあります。

●がん予防・疲労回復・身体ポカポカ効果・血液サラサラ効果など→硫化アリル優先→「加熱しない」ことを優先→生食・甘酢漬けなど
●ダイエット効果・血糖値安定など→フルクタン優先→「水分が出ない調理方法」「出た水分も摂取する」ことを優先→生食・炒め物やてんぷらなど

今は野菜って一年中食べられるものが多いですが、普通のスーパーだと生のらっきょうが手に入る時期は短いです。
こんなに効果・効能に優れているらっきょう、ぜひ旬のうちにお試しください!